
*ストーリーの結末詳細な内容が記載されていますのでご注意下さい。
ノーカントリー
No Country for Old Men (2007)
・ドラマ(サスペンス/スリラー/犯罪)
WEB SITE WebSite(E)
・・・・・
スタッフ・キャスト
監督:ジョエル&イーサン・コーエン
製作:
ジョエル&イーサン・コーエン
スコット・ルーディン
製作総指揮:
ロバート・グラフ
マーク・ロイバル
原作:コーマック・マッカーシー
脚本:ジョエル&イーサン・ コーエン
編集:ジョエル&イーサン・ コーエン
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:カーター・バーウェル
出演
トミー・リー・ジョーンズ:エド・トム・ベル保安官
ハビエル・バルデム:アントン・シガー
ジョシュ・ブローリン:ルウェリン・モス
ウディ・ハレルソン:カーソン・ウェルズ
ケリー・マクドナルド:カーラ・ジーン
スティーブン・ルート:ウェルズの雇い主
ベス・グラント:アグネス
ギャレット・ディラハント:ウェンデル
テス・ハーパー:ロレッタ・ベル
バリー・コービン:エリス
アメリカ映画
配給 ミラマックス / パラマウント・バンテージ
2007年製作 122分
公開
北米:2007年11月21日
日本:2008年3月15日
制作費 $25,000,000
北米興行収入 $74,273,505
世界 $162,113,329
・・・・・
アカデミー賞
第80回アカデミー賞
・受賞
作品・監督・助演男優(ハビエル・ バルデム)・脚色賞
・ノミネート
撮影・編集・録音・音響編集賞
・・・・・
ストーリー
1980年6月、テキサス州西部。
祖父も父親も保安官で、自らも25歳から保安官を続けるエド・
トム・ベル(トミー・リー・ジョーンズ)は、増え続ける凶悪犯罪を
理解できず嘆き悲しむ。
逮捕された殺し屋アントン・シガー(ハビエル・ バルデム)は
保安官を殺し、唯一の武器、圧縮ボンベのエアガンを持ち
パトカーで逃亡する。
一般の車を止めたシガーは、なんのためらいもなく運転手
をエアガンで殺害し車を奪う。
リオ・グランデ川近郊で一人でプロングホーン狩りをしてい
たルウェリン・モス(ジョシュ・ ブローリン)は、死体が散乱す
る麻薬の取引現場を発見する。
そこには大量のヘロインとケースに詰まった大金が残され
ていて、 モスはその金を持ち去ってしまう。
帰宅したモスは、拳銃などを持ち帰ったことを気にする妻
カーラ・ジーン(ケリー・ マクドナルド)の質問をさえぎり眠ろ
うとする。
しかしモスは、現場で生き残っていたメキシコ人が気になり
現場の様子を見に行が、現金の行方を追う者に襲撃され
川に飛び込み命辛辛逃げ延びる。
何とか家に戻ったモスはカーラを実家に帰し、現金の入っ
たケースを持って逃亡の旅に出る。
自分のルール通りにためらいなく殺人を繰り返すシガーは、
モスの持ち去った現金を取り戻すため雇われる。
保安官ベルは焼け焦げた車と遺体を発見し、保安官を殺
して逃げた犯人の仕業だと確信し、麻薬取引現場に残さ
れた車と死体から、モスが事件に関与していることを知る。
シガーは現金が消えた現場で金に仕組まれた発信機の
受信機をと手がかりを見つけ、現金の行方を追い始める。
モスがどんな相手に追われているか知っている限り、何とか
して逃げようとすることを察したベルは、彼の身柄の保護と
殺し屋を捕えるため彼らの行方を追う。
デル・リオのモーテルに身を隠したモスは、現金をエアダクト
に隠すが、彼の住んでいたトレーラーハウスに押し入り郵便
物の電話記録を見たシガーは、モスの妻の実家を探し当てる。
現金の発信信号をキャッチしたシガーは、モスの居場所を知
り現場に急行する。
護身用のライフルとテントを買ったモスは、モーテルに戻り
借りていた部屋の二部屋隣の部屋も借り、その部屋のエア
ーダクトからテントのポールなどを使い、隠した現金のケース
を取り出し逃亡する。
同じ頃、現金の在り処を受信機で知ったシガーは、モスの
最初に借りたモーテルの部屋に忍び込み、先を越した殺し
屋を殺害し金を探す。
シガーはエアーダクトに気づき調べるが、ケースを引きずっ
た跡が残されているだけで現金は持ち去られていた。
現金の所有者(スティーブン・ルート)はシガーに危険を感じ、
別の追跡者カーソン・ウェルズ(ウディ・ ハレルソン)にシガー
の始末を依頼する。
モスは別のホテルに潜むが、現金に仕込まれた発信機を
見つけ、忍び寄るシガーを迎え撃とうとする。
その時、シガーのエアガンで撃ち抜かれたドアの鍵が、
モスの脇腹に命中する。
窓から逃げたモスは、ベトナム帰還兵の自分ならシガーを
始末し逃げられると判断し立ち向かいシガーの足を撃ち抜く。
負傷したものの、仕留められない獲物はないという自信が
あるシガーは、奪った医療品で難無く傷の手当てをし再び
モスを追う。
メキシコに逃れたモスは、現金を隠し後に病院に運ばれるが、
病院に現れたウェルズから金と引き換えにシガーから守ると
持ちかけられ、妻カーラの危険も知らされる。
ベル保安官はモスの妻と接触し現状を把握すると、数十年
の自分のキャリアで悪は必ず倒せると信じるのだった。
シガーは、自分には邪魔なウェルズをあっさり殺し、彼に
連絡してきたモスに、金を渡せば妻と共に命は見逃すと言
言い渡すが、シガーの流儀を理解してきたモスは困惑して
電話を切る。
ベルは、モスの家とデル・リオのモーテルの部屋の鍵を
吹き飛ばした手口が同じことから、モスを殺し屋が追って
いることを察知する。
病院を抜け出したモスはカーラに連絡し、エル・パソの
モーテルに呼び出し現金を預けようとする。
そしてシガーは、ウェルズを雇った現金の所有者を殺す。
カーラは母アグネス(ベス・グラント)と共にエル・パソに向か
おうとするが、ベル保安官にモスの安全を保障する条件で
彼の居場所を知らせてしまう。
その間アグネスは、親切にしてくれたメキシコ人に目的地
のホテルの名前を教えてしまう。
エル・パソのモーテルに着いたベルだったが、一足遅くモス
は銃弾に倒れていた。
理解できない犯行を嘆く地元保安官と会ったベルは、犯行
現場のモーテルに向かい、打ち抜かれたドアの鍵を見て犯
人が中に潜んでいることを知り拳銃を抜き部屋に入る。
しかし、部屋には人影はなく腰を下ろして気を落ち着かせた
ベルは、エアーダクトの蓋が開けられているのに気づく。
引退し今は車椅子生活の元保安官エリス(バリー・コービン)
を訪ねたベルは、自分には力が足りないとを嘆く。
エリスは”この国は人に厳しく何も止められない、変えられる
と思うのは思い上がりだ”と言い放つ。
病死した母の葬儀を追え帰宅したカーラは、シガーが家の
中にいることに気づく。
カーラを殺すのが殺したモスとの約束だと、彼女には理解
できない筋を通そうとするシガーは、コインの裏表で彼女の
生死を決めさせようとする。
しかし、カーラはそれを拒否し、決めるのはコインではなく
シガーだと伝えるが、シガーはコインに従ってきたと答える。
カーラの家を出たシガーは、ブーツの汚れをチェックし車で
その場を立ち去るが、自転車の子供を気にしながら運転し
ていた彼は、交差点でステーションワゴンに衝突される。
腕を骨折したシガーは、子供からシャツを買い取り首にかけ
腕を吊りその場から立ち去っていく。
引退したベルは、妻ロレッタ(テス・ハーパー)に両方に亡くな
った父親がでてくる二つの夢を見たことを話し始める。
夢では父親は自分より20歳若く、一つ目は、どこかの町で
父に金をもらいそれを無くしたような夢で、二つ目は、二人
で昔に戻ったような夢だった。
その夢は、
ベルは馬に乗り夜中に寒くて雪も積もる山道を越えるが、
父は何も言わず体に毛布を巻きつけうなだれながら進み
ベルを追い抜く。
父親は昔のように、月のように光る火を入れた牛の角を持
っていた。
夢の中でベルは知っていた、父親が先に行き、闇と寒さの
中でどこかで火を焚いていると、そして自分が行く先に父親
がいることを。
・・・・・
解説
2005年に発表された
コーマック・マッカーシーの
同名小説” No Country for
Old Men”(原題)の映画化。
動のジョシュ・ブローリン、恐怖
のハビエル・バルデム、そして
静のトミー・リー・ジョーンズ、
それぞれの信ずる思惑がいか
にしてぶつかり合うかを、自ら
の作品の中で最も暴力的だと
語るコーエン兄弟が描く犯罪
ドラマの傑作。
バックミュージックもない淡々
と進むわかり易いストーリー
に突然訪れる恐怖は、異常
なまでの緊張感を与え、見る
者をドラマに引き込んでいく。
第80回アカデミー賞では8部門
にノミネートされ、作品、監督、
助演男優(ハビエル・ バルデム)、
脚色賞を受賞した。
・ノミネート
撮影・編集・録音・音響編集賞
保安官トミー・リー・ジョーンズの
視点で見た場合、数十年警察官
を勤めたに拘らず、あまりに無力
な自分や、金のために殺し合う
人間の愚かさ、逆らうことが出来
ない運命を皮肉を込めて描いている。
自分の警察人生を見つめ直しな
がら、黙々と逃亡者と殺し屋を追
う、トミー・リー・ジョーンズの老練
保安官役は深みがあり素晴らしい。
殺人鬼ハビエル・バルデムの
全身から漂う恐怖感は、映画史
上に残るキャラクターと言える。
殺し屋には似合わないあの独特
なヘアスタイル、無表情で不敵な
面構え、圧縮ボンベのエアガンと
黒づくめの衣装、そして哲学的と
も言える自分の殺しのルールを
貫き通す徹底さは凄まじい。
モス(J・ブローリン)に撃たれた自分
の足を治療する手際のよさや医療
知識から知性も感じ、何を目的に
殺しを続けるのか、周辺の人間に
は理解できないところが、プロの殺
し屋としての迫力を増している。
また、「アメリカン・ギャングスター」
や「ミルク」など話題作の出演が続
く、退役軍人としてのタフさが印象的
なジョシュ・ブローリンの好演も光る。
普通ならば凄みのある殺し屋だろ
うが、シガーに子ども扱いされあっ
さり消されてしまうウディ・ハレルソン、
何の罪もなくシガーの餌食になって
しまうモスの妻ケリー・マクドナルド、
経験の浅い保安官補ギャレット・デ
ィラハントなどが共演している。
・・・・・
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↑ DVD情報他 ↑ | 評価・お勧め度(満点★5個) ★★★★★ スタッフ・キャスト/製作年度/ 製作費/上映時間/興行収入他 アカデミー賞 ストーリー 解説 |
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スタッフ・キャスト
監督:ジョエル&イーサン・コーエン
製作:
ジョエル&イーサン・コーエン
スコット・ルーディン
製作総指揮:
ロバート・グラフ
マーク・ロイバル
原作:コーマック・マッカーシー
脚本:ジョエル&イーサン・ コーエン
編集:ジョエル&イーサン・ コーエン
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:カーター・バーウェル
出演
トミー・リー・ジョーンズ:エド・トム・ベル保安官
ハビエル・バルデム:アントン・シガー
ジョシュ・ブローリン:ルウェリン・モス
ウディ・ハレルソン:カーソン・ウェルズ
ケリー・マクドナルド:カーラ・ジーン
スティーブン・ルート:ウェルズの雇い主
ベス・グラント:アグネス
ギャレット・ディラハント:ウェンデル
テス・ハーパー:ロレッタ・ベル
バリー・コービン:エリス
アメリカ映画
配給 ミラマックス / パラマウント・バンテージ
2007年製作 122分
公開
北米:2007年11月21日
日本:2008年3月15日
制作費 $25,000,000
北米興行収入 $74,273,505
世界 $162,113,329
・・・・・
アカデミー賞
第80回アカデミー賞
・受賞
作品・監督・助演男優(ハビエル・ バルデム)・脚色賞
・ノミネート
撮影・編集・録音・音響編集賞
・・・・・
ストーリー
1980年6月、テキサス州西部。
祖父も父親も保安官で、自らも25歳から保安官を続けるエド・
トム・ベル(トミー・リー・ジョーンズ)は、増え続ける凶悪犯罪を
理解できず嘆き悲しむ。
逮捕された殺し屋アントン・シガー(ハビエル・ バルデム)は
保安官を殺し、唯一の武器、圧縮ボンベのエアガンを持ち
パトカーで逃亡する。
一般の車を止めたシガーは、なんのためらいもなく運転手
をエアガンで殺害し車を奪う。
リオ・グランデ川近郊で一人でプロングホーン狩りをしてい
たルウェリン・モス(ジョシュ・ ブローリン)は、死体が散乱す
る麻薬の取引現場を発見する。
そこには大量のヘロインとケースに詰まった大金が残され
ていて、 モスはその金を持ち去ってしまう。
帰宅したモスは、拳銃などを持ち帰ったことを気にする妻
カーラ・ジーン(ケリー・ マクドナルド)の質問をさえぎり眠ろ
うとする。
しかしモスは、現場で生き残っていたメキシコ人が気になり
現場の様子を見に行が、現金の行方を追う者に襲撃され
川に飛び込み命辛辛逃げ延びる。
何とか家に戻ったモスはカーラを実家に帰し、現金の入っ
たケースを持って逃亡の旅に出る。
自分のルール通りにためらいなく殺人を繰り返すシガーは、
モスの持ち去った現金を取り戻すため雇われる。
保安官ベルは焼け焦げた車と遺体を発見し、保安官を殺
して逃げた犯人の仕業だと確信し、麻薬取引現場に残さ
れた車と死体から、モスが事件に関与していることを知る。
シガーは現金が消えた現場で金に仕組まれた発信機の
受信機をと手がかりを見つけ、現金の行方を追い始める。
モスがどんな相手に追われているか知っている限り、何とか
して逃げようとすることを察したベルは、彼の身柄の保護と
殺し屋を捕えるため彼らの行方を追う。
デル・リオのモーテルに身を隠したモスは、現金をエアダクト
に隠すが、彼の住んでいたトレーラーハウスに押し入り郵便
物の電話記録を見たシガーは、モスの妻の実家を探し当てる。
現金の発信信号をキャッチしたシガーは、モスの居場所を知
り現場に急行する。
護身用のライフルとテントを買ったモスは、モーテルに戻り
借りていた部屋の二部屋隣の部屋も借り、その部屋のエア
ーダクトからテントのポールなどを使い、隠した現金のケース
を取り出し逃亡する。
同じ頃、現金の在り処を受信機で知ったシガーは、モスの
最初に借りたモーテルの部屋に忍び込み、先を越した殺し
屋を殺害し金を探す。
シガーはエアーダクトに気づき調べるが、ケースを引きずっ
た跡が残されているだけで現金は持ち去られていた。
現金の所有者(スティーブン・ルート)はシガーに危険を感じ、
別の追跡者カーソン・ウェルズ(ウディ・ ハレルソン)にシガー
の始末を依頼する。
モスは別のホテルに潜むが、現金に仕込まれた発信機を
見つけ、忍び寄るシガーを迎え撃とうとする。
その時、シガーのエアガンで撃ち抜かれたドアの鍵が、
モスの脇腹に命中する。
窓から逃げたモスは、ベトナム帰還兵の自分ならシガーを
始末し逃げられると判断し立ち向かいシガーの足を撃ち抜く。
負傷したものの、仕留められない獲物はないという自信が
あるシガーは、奪った医療品で難無く傷の手当てをし再び
モスを追う。
メキシコに逃れたモスは、現金を隠し後に病院に運ばれるが、
病院に現れたウェルズから金と引き換えにシガーから守ると
持ちかけられ、妻カーラの危険も知らされる。
ベル保安官はモスの妻と接触し現状を把握すると、数十年
の自分のキャリアで悪は必ず倒せると信じるのだった。
シガーは、自分には邪魔なウェルズをあっさり殺し、彼に
連絡してきたモスに、金を渡せば妻と共に命は見逃すと言
言い渡すが、シガーの流儀を理解してきたモスは困惑して
電話を切る。
ベルは、モスの家とデル・リオのモーテルの部屋の鍵を
吹き飛ばした手口が同じことから、モスを殺し屋が追って
いることを察知する。
病院を抜け出したモスはカーラに連絡し、エル・パソの
モーテルに呼び出し現金を預けようとする。
そしてシガーは、ウェルズを雇った現金の所有者を殺す。
カーラは母アグネス(ベス・グラント)と共にエル・パソに向か
おうとするが、ベル保安官にモスの安全を保障する条件で
彼の居場所を知らせてしまう。
その間アグネスは、親切にしてくれたメキシコ人に目的地
のホテルの名前を教えてしまう。
エル・パソのモーテルに着いたベルだったが、一足遅くモス
は銃弾に倒れていた。
理解できない犯行を嘆く地元保安官と会ったベルは、犯行
現場のモーテルに向かい、打ち抜かれたドアの鍵を見て犯
人が中に潜んでいることを知り拳銃を抜き部屋に入る。
しかし、部屋には人影はなく腰を下ろして気を落ち着かせた
ベルは、エアーダクトの蓋が開けられているのに気づく。
引退し今は車椅子生活の元保安官エリス(バリー・コービン)
を訪ねたベルは、自分には力が足りないとを嘆く。
エリスは”この国は人に厳しく何も止められない、変えられる
と思うのは思い上がりだ”と言い放つ。
病死した母の葬儀を追え帰宅したカーラは、シガーが家の
中にいることに気づく。
カーラを殺すのが殺したモスとの約束だと、彼女には理解
できない筋を通そうとするシガーは、コインの裏表で彼女の
生死を決めさせようとする。
しかし、カーラはそれを拒否し、決めるのはコインではなく
シガーだと伝えるが、シガーはコインに従ってきたと答える。
カーラの家を出たシガーは、ブーツの汚れをチェックし車で
その場を立ち去るが、自転車の子供を気にしながら運転し
ていた彼は、交差点でステーションワゴンに衝突される。
腕を骨折したシガーは、子供からシャツを買い取り首にかけ
腕を吊りその場から立ち去っていく。
引退したベルは、妻ロレッタ(テス・ハーパー)に両方に亡くな
った父親がでてくる二つの夢を見たことを話し始める。
夢では父親は自分より20歳若く、一つ目は、どこかの町で
父に金をもらいそれを無くしたような夢で、二つ目は、二人
で昔に戻ったような夢だった。
その夢は、
ベルは馬に乗り夜中に寒くて雪も積もる山道を越えるが、
父は何も言わず体に毛布を巻きつけうなだれながら進み
ベルを追い抜く。
父親は昔のように、月のように光る火を入れた牛の角を持
っていた。
夢の中でベルは知っていた、父親が先に行き、闇と寒さの
中でどこかで火を焚いていると、そして自分が行く先に父親
がいることを。
・・・・・
解説
2005年に発表された
コーマック・マッカーシーの
同名小説” No Country for
Old Men”(原題)の映画化。
動のジョシュ・ブローリン、恐怖
のハビエル・バルデム、そして
静のトミー・リー・ジョーンズ、
それぞれの信ずる思惑がいか
にしてぶつかり合うかを、自ら
の作品の中で最も暴力的だと
語るコーエン兄弟が描く犯罪
ドラマの傑作。
バックミュージックもない淡々
と進むわかり易いストーリー
に突然訪れる恐怖は、異常
なまでの緊張感を与え、見る
者をドラマに引き込んでいく。
第80回アカデミー賞では8部門
にノミネートされ、作品、監督、
助演男優(ハビエル・ バルデム)、
脚色賞を受賞した。
・ノミネート
撮影・編集・録音・音響編集賞
保安官トミー・リー・ジョーンズの
視点で見た場合、数十年警察官
を勤めたに拘らず、あまりに無力
な自分や、金のために殺し合う
人間の愚かさ、逆らうことが出来
ない運命を皮肉を込めて描いている。
自分の警察人生を見つめ直しな
がら、黙々と逃亡者と殺し屋を追
う、トミー・リー・ジョーンズの老練
保安官役は深みがあり素晴らしい。
殺人鬼ハビエル・バルデムの
全身から漂う恐怖感は、映画史
上に残るキャラクターと言える。
殺し屋には似合わないあの独特
なヘアスタイル、無表情で不敵な
面構え、圧縮ボンベのエアガンと
黒づくめの衣装、そして哲学的と
も言える自分の殺しのルールを
貫き通す徹底さは凄まじい。
モス(J・ブローリン)に撃たれた自分
の足を治療する手際のよさや医療
知識から知性も感じ、何を目的に
殺しを続けるのか、周辺の人間に
は理解できないところが、プロの殺
し屋としての迫力を増している。
また、「アメリカン・ギャングスター」
や「ミルク」など話題作の出演が続
く、退役軍人としてのタフさが印象的
なジョシュ・ブローリンの好演も光る。
普通ならば凄みのある殺し屋だろ
うが、シガーに子ども扱いされあっ
さり消されてしまうウディ・ハレルソン、
何の罪もなくシガーの餌食になって
しまうモスの妻ケリー・マクドナルド、
経験の浅い保安官補ギャレット・デ
ィラハントなどが共演している。
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